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T-MAXの残色
日時: 2003/06/05 10:54
名前: 研究会会誌より < >
参照: http://maishaken.sakura.ne.jp/

T-MAXを常用しているのですが、いつも、ベースが濃いピンクになっています。これで保存性などの面で大丈夫なのでしょうか?
メンテ

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Re: T-MAXの残色 ( No.1 )
日時: 2003/05/26 11:11
名前: 研究会会誌より< >
参照: http://maishaken.sakura.ne.jp/

 ハッキリ言って、現像所の手抜きである。その現像所は替えた方がよい。定着時間はフィルムを定着液に入れ、フィルムの乳白色が消えるまでに要した2倍の定着時間をとれば、フィルムは完全に定着されたというのが原則である。しかし、乳白色が消えるまでに要する時間は、フィルムの乳剤の種類と定着液の状態によって一様ではない。また、水洗温度や時間でも左右される。
 一般的には、通常のフィクサー(定着剤)で5〜10分、ラッピドタイプのフィクサーで2〜4分位である。T-MAXフィルムの場合は、他のフィルムに比べ定着液の疲労度は激しいと言われている。もし、質問のようにベースがピンク(マゼンタ)色しているようであれば、定着液が疲労寸前の状態であるか、定着時間が不足したかのどちらかである。ピンク色が濃くなければ、たいした悪影響はないが、濃く出ているようであれば、新液で再度、定着をやり直す必要がある。それに、多階調印画紙で焼き付ける場合は、コントラストが思ったよりも高くなるという影響も出る。

<定着液の機能>
 定着液は、フィルムの乳剤中から現像されずに残った未露光のハロゲン化銀を除去する役割である。定着反応により、生成される物質は可溶性の銀錯塩である。錯塩はフィルムが定着されるにつれて、定着液中に量が増大していく。そして錯塩の量(濃度)があるレベルに達すると、水に不溶解の化合物が形成されだす。これは水で洗い流すことは出来ない物になっている。もし、わずかでも銀塩が残留していれば、それは時間の経過とともに分解しはじめ、黄色い汚れ(ステイン)が現れる。徐々に銀(画像)の破壊が始まる。
メンテ

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